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「はうぅ……くっ、んくっ……ふぅ……
 ぁ、ぁぅ……ンッ、んぅぅ……ぅッ……」
いつもと変わらない授業の時間……
だったはずなのに私は今、
あまりにも非常識な行動を取っていた。
恥じらいなんて忘れたかのように
はしたなく足を大きく広げてスカートを捲り、
下着の中に手を入れて大事な所をまさぐる。
そう……私は、授業中にオナニーをしていた。
(なんで私っ……
 ああもうっ、どうして……どうしようっ……)
私、舞原涼音は
授業中にこんなことをする人間じゃないと
ハッキリ言える。
周りに人がいる中でオナニーをするだなんて、
恥ずかしすぎるし、非常識だし……
絶対にあり得ない!
でも、今の私はこうしてそれをしてしまっている。
アソコの中に指を浅く抜き差しして、
いやらしい刺激を何度も何度も生み出して……
(やだっ、止まって……!
 今オナニーなんて、だめだからぁっ……!)
(誰かにバレたらどうするの……!?
 もし男子に見られたら……ううん男子じゃなくても、
 こんなの誰かに見られちゃったら……)
(ああっ、恥ずかしすぎるっ……!
 そんなの絶対イヤぁ……)
これは、私の意思じゃない。
私はずっとこの手を止めたくて、足を閉じたくて、
必死に身体を動かそうとしている。
でも身体は、私の意思に反して動き続ける。
どれだけやめようと思っても、
手が勝手に動いてしまう。
まるで何かに操られているみたいに。
意思を持って独立した別の生物かのように動く。
(止まってっ……止まってっ……!
 もうしたくないのっ……恥ずかしいのぉっ……!)
「ぅっ、んぅ、ゃぁ……はくッ、くふぅ……
 ふぅぅっ……んっ、ふッ……ぅっ……」
怖い。
この声を誰かに聞かれてバレたらどうしよう。
先生が私のしていることに気づいたらどうしよう。
そして、自分の身体が思うように動かなくて、
それどころか私が嫌がることをずっと続けているのが
何より怖い……
(イヤっ……いや、いや、イヤっ、イヤァ!
 私どうなっちゃってるのよぉっ……!)
羞恥に、恐怖に、困惑に、混乱に……
感情がごちゃ混ぜになりすぎて、頭も心もパンクしそう。
「ぅぅっ……!? やっ、くぅっ……!?」
(う、うそっ……! 私、これっ……
 あぁぁ、濡れてきちゃってる……)
そんな中でも、刺激を受け続けたことによって
アソコがどんどん濡れてきてしまった。
指に触れる潤いを信じたくない。
でもオナニーなんかしていていれば
どんなに嫌でもこうなってしまう。
(授業中にいやらしいことして、
 濡らしちゃうくらい感じてる、なんて……)
アソコが湿った分だけ羞恥はますます強くなり、
顔どころか全身真っ赤になるんじゃないかと思えるほど
熱くなっていく。
だけど背筋はずっと冷え切っている。
恐怖と不安に、大きな氷の塊が背中に
貼り付いているみたい。
「うっ、うぅっ……!?
 ぁっ、まっ……うぅ……!?」
(っ……ま、待って……!
 これ……音、聞こえちゃうんじゃ……)
もともと大きかった不安が、
さらに巨大に膨れ上がっていく事態に発展する。
指が動くたび、薄くぬめりを帯びた感触が絡みついて、
かすかに湿った音がこぼれ出ているのに気づいた。
ただでさえ、人に聞かれたくない
恥ずかしい声が漏れてしまっているのに、
こんな音までしちゃうなんて……
「ぁぅぅっ、くぅンッ……んっ、ンッ……!
 はぁ、はぁ……ふぅっ、ふぅぅっ……!」
(お願い、誰も聞かないで……
 気がつかないで……お願いだからっ……!)
私がこぼしてしまう音のすべてを抑え込むように、
全身をこわばらせて歯噛みする。
なのに、それでもこの手は動くのをやめない。
私の必死の抵抗なんてどこ吹く風という感じで、
ただひたすらに恥ずかしいところを刺激する。
こんなに嫌だって心から思っているのに、
アソコを弄るのをやめられないなんて……
もしかしてこれは……
本当は私の意思でしてしまっているの?
意識していないだけで、私自身が望んでこんなこと……